システムの導入から自走化までを支援
高校時代までは野球部に所属し、プロ野球選手を目指して白球を追いかける毎日を送ったという瀧川氏。大学には進むも野球部には所属せず、不完全燃焼な日々を過ごすうちに出会ったのがITの世界だった。
「最初は兄の紹介でIT企業でのアルバイトを始めたのですが、努力して覚えたプログラムでシステムが動いて、お客さんが喜んでくれることが嬉しくて。短いサイクルでどんどん結果が出るITの世界が楽しくなり、大学を中退してSEとしてその会社に就職したんです」
そう話す瀧川氏が当時から公言していたのが、「将来は社長になる」という決意だ。
「当時から企業に向けたEPM(Enterprise Performance Management)ソリューションの導入支援をSEとして行っていましたが、社長になるにはエンジニアとしての技術だけでなく、営業もできなければなりません。最初はパソコンの電源の入れ方もわからないところからのスタートでしたが、当時の社長や上司が『社長になりたい』と公言する自分を面白がってくれて色々なことを教えてもらううち、SEとしての仕事を覚えると同時に、お客様への提案営業にも力を入れるようになりました」
当初は30名規模の会社だったこともあり、就職した会社で社長になることを目指したが、合併による規模拡大を機に独立を決意。自らの初志を貫徹し、30歳で株式会社ラッセルを設立した。
起業の際に理念として掲げたのは、関わるすべての人やモノに「真の価値」や「新しい価値」を与えることができる、血の通った提案をすること。
「当社では、私自身が20歳からEPMの領域で経験を積み上げ、自分で会社を経営する準備もしてきたので、お客様の会計や業務内容を理解したうえでのシステム導入やコンサルティングに大きな強みをもっています。また、従来は専門家が構築するものだったITが、今後はユーザー自身が操作しコントロールする時代へとシフトしていくことを感じていたこともあり、お客様に対する教育やマニュアルをセットにしたシステムの導入支援を行なっています」
単純にEPMソリューションなどを導入しても、机上の計算ほどの効果が出ないことも少なくない。ラッセルでは常にそうした課題に向き合い、顧客企業にとっての最大のメリットを追求した提案を行いながら、細かなマニュアルと教育を通して、システムの実装から導入後の自走化までをサポートする。
「私自身が最初はまったく知識のない状態からのスタートだったので、パソコンやシステムのことがわからないという人の気持ちはよくわかります。当社の特徴でもある教育やマニュアル化などのサービスは、そんな私自身のバックグラウンドから生まれたものでもあるのです」