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高崎智央
TAKASAKI TOMOTAKA

高崎智央

株式会社ほくたい 代表取締役

住み慣れた環境で安心して暮らす再生可能エネルギーの普及に貢献し、さまざまな事業で社会課題の解決を目指す。
太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー事業をはじめ、法人に向けたデジタル機器等のレンタル事業、保育士やベビーシッターの人材派遣・紹介事業、さらには不動産事業まで、幅広い事業を展開する株式会社ほくたい。「自社開発した太陽光発電パネルの架台などを販売する会社として2013年に創業し、その後に太陽光発電所の建設や販売までを手掛けるようになりました。さらに16年には、企業価値向上のために人材派遣・紹介事業やデジタル機器レンタルといった新事業をスタートさせ、現在はモンゴルなどの海外でも事業を展開しています」
そう話すのは、19年から同社の代表取締役を務める高崎智央氏。高崎氏は学習塾の運営や教材の販売を行う株式会社ミスズに14年間勤めた後、「新しい環境で自分の力を試したい」との思いから転職を決め、株式会社ほくたいに入社した。
高崎智央
画像はイメージです。
人と自然と企業を結び、円満で創造的な社会の形成を目指す

再生可能エネルギー分野における同社の強みは、発電所の用地選びから取得、地元住民らとの折衝から設計・施工、販売やメンテナンスまでをワンストップで行えること。これまでの施工実績は約600件。太陽光発電所建設の豊富な実績やノウハウを積み上げると同時に、最近では風力、水力、地熱発電など、その他の再生可能エネルギーに対しても積極的な投資を行っている。

後発のレンタル事業や人材派遣・紹介事業も、ここ数年で順調に成長。一見すると無関係に思えるそれぞれの事業には、「社会課題解決型という共通点がある」と、高崎氏は話す。
「当社の理念は、人と自然と企業を結び、円満で創造的な社会の形成を目指すというもの。再生可能エネルギー事業では、世界が抱える環境問題の解決に私たちのソリューションで貢献したいと考えています。一方で、都市部の保育所・保育士不足を解消するための人材紹介・派遣事業や、中小企業のニーズからスタートしたレンタル事業などは、私たちの身近な人たちや企業が抱える課題への気づきが出発点となっています」

当初、再生可能エネルギー事業以外は不採算部門だったというが、高崎氏の社長就任後に徹底的なコスト管理を行うことで黒字化に成功。各事業を成長の軌道に乗せると同時に、社員が働きやすい環境の整備や、やりがいの向上に繋がる取り組みも進めてきた。

「大切なのは役割を明確にし、権限を移譲すること。私が社長になってからは、各事業をひとつの会社に見立て、それぞれの事業の責任者が経営者のような意識をもてるように、意識改革や仕組みづくりを行ってきました。ほかにも、現場の社員にやりがいをもって働いてもらえるよう、社員の意見にできる限り早くレスポンスを返すことや、良いアイデアをスピーディに取り入れることを、経営者として常に意識しています」

高崎智央
社会課題を、サービスやソリューションで解決する

福井の地で北陸太陽光システム株式会社(2016年に現在の社名に改称)の名で創業して以来、常に多角的な視点で社会を見据え、世の中に役立つサービスを模索し続けてきた同社。創業以来大きな柱となっている再生可能エネルギー事業では、グローバルな影響力をもつ海外の業界誌「Energy Business Review」が選ぶ「アジア太平洋地域のエネルギーコンサルティング会社トップ10」で昨年ランクインを果たし、日本国内のランキングでもトップ5に選ばれた。

日本では、政府が2030年までの温室効果ガス排出量46%削減(2013年度比)という高い目標を掲げる一方で、再エネで創出された電力の固定価格での買い取りを国が約束するFIT制度が2024年以降に順次終了を迎えるなど、人や企業が再生可能エネルギー分野に参入するインセンティブは小さくなっている。
だからこそ、「再生可能エネルギー分野では、我々のようなプロフェッショナルがより求められるようになるはず」と、高崎氏は話す。

「今後は一つひとつの開発プロジェクトにおいて、発電効率や環境リスクをより精緻に計算して進める必要が高まりますが、当社では従来からそうした点を重視しながら、トータルにプロジェクトを手掛けてきました。また、地域の人たちと良い関係を築くための努力を重ねてきたことも私たちの強み。災害の多い日本においては、各自治体の緊急時の電源確保も喫緊の課題となっています。そこで当社のソリューションやノウハウを活かし、各自治体で地域の人々をポジティブに巻き込みながら、太陽光発電所の建設など、再生可能エネルギーの活用を広げていきたいと考えています」

現在は、太陽光発電と風力発電を使ったハイブリッド型の発電施設や、高性能な蓄電池を使った蓄電所の開発など、新たなプロジェクトも各地で推進。さらに、低予算で導入できる小型風力発電機の開発を主導するなど、社長自ら先頭に立ってチャレンジを続ける。事業領域は、社会のためになることすべてだ。

「時代の変化によって出てくる社会課題を、サービスやソリューションで解決することが当社のミッション。今後も前例に捉われることなく、さまざまな領域で挑戦を続けていきたい」と、高崎氏は未来を見据える。

高崎智央

株式会社ほくたい 代表取締役
https://hokutai.jp
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。