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三田利幸
MITA TOSHIYUKI

三田利幸

株式会社ジャパン国試合格 代表取締役

生徒の状況に合わせて必要な指導を行う、
“教育的配慮”の実現を目指す。
「私が目指しているのは、生徒一人ひとりの状況に合わせて必要な指導を行う“教育的配慮“を実現することです」と語る、株式会社ジャパン国試合格代表取締役の三田利幸氏。同社は柔道整復師や鍼灸師(はり師及びきゅう師)の国家試験対策として、模擬試験の主催や予備校経営を行っている企業だ。
三田利幸
画像はイメージです。
押しつけるだけの教育では通用しない

学生時代は柔道に明け暮れる日々だったという三田氏は、高校生のときに出会った教師の影響で自らも教師を志し、体育大学に進んで教員免許を取得。卒業後は高等学校で教員を務めながら夜間学校に通い、あん摩マッサージ指圧師の国家資格も取得した。
「体育の教員は引率がとても多いのですが、医療系の知識やスキルを学ぶことで、生徒に何かあったときに役立つと思ったのです」

こう振り返る三田氏は、30代半ばにさしかかる頃に、自分が目指すべきものが定まってきたという。それが冒頭に挙げた、“教育的配慮“の実現だ。
「学校教師の仕事も充実してはいたのですが、他の道も模索してみたくて、予備校に転職しました。そこで講師として8年働きましたが、学校であれ予備校であれ、やはり必要なのは“教育的配慮”だと確信したのです」

そうした思いから立ち上げたのが、ジャパン国試合格だ。柔道整復師や鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格試験を受験するには、高校卒業後、大学や短大、専門学校で3年以上の専門カリキュラムを受講し、卒業もしくは卒業見込みである必要がある。通常は学校卒業と同時に受験し、現役合格率は7〜8割といったところだ。
「資格には定員もありませんし、試験の基準点をクリアしていれば何人でも合格できます。決して難関ではありません。だからこそ、落ちてしまった生徒、つまり当校に入学する生徒に対しては、どこに問題があったのかをしっかり考えてあげる必要があるのです」

試験に落ちてしまう原因としては、もちろん単純な勉強不足や学力不足の場合もあるが、それ以前に勉強のしかたや受験のしかた、受験に際しての心構えが分からないというケースが多いのだと三田氏は語る。
 「大学全入時代と呼ばれている状況下で、近年はいわゆる受験競争というものをほとんど経験してこなかった生徒も増えています。受験勉強のやり方も、受験の怖さやプレッシャーも知らない。そうした生徒に対して、ただ『この教材をやりなさい』という“教育的配慮”を欠く『なんちゃって』の教育体制では、試験に合格することはできず、自己実現も達成できません」

三田利幸
国家試験は“レギュラーになれる”チャンス

ジャパン国試合格では、まず教師が生徒一人ひとりに付いて、何ができ、何ができないのか、何が苦手なのかを生徒と共に考える。そして、模試などの結果を踏まえて合格に必要な学習計画を立て、それに基づいてきめ細かなフォローを行う。
「習熟度に極端な遅れがある生徒は、発達障害などの問題を抱えているケースもあります。その場合は親御さんとも相談して、外部医療機関のカウンセリングを勧めることもあります」

また、受験勉強のテクニックだけでなく、生徒のモチベーションアップにつながる心構えについても教えるようにしている。
「私がよく話すのは、柔道整復師や鍼灸師の国家試験は、誰もがレギュラーになれるチャンスだということ。体育会系の部活やスポーツチームでは、きつい練習に耐えて努力してもレギュラーになれないメンバーがたくさんいます。いっぽう、柔道整復師や鍼灸師は、国家試験さえ合格すれば誰もがレギュラーとして第一線で活躍できる可能性がある。定員がないので誰かを蹴落とす必要もなく、ただ合格点に達すればいい。そう考えれば頑張れると思いませんか」

こうした指導のもとで国家試験に合格した生徒の中には、学ぶ楽しさを改めて知ったり自信を取り戻したりしたことで、さらに別の資格に挑戦する人や、新たな学校に通い始める人も多いという。
「生徒に教えるのは限られた期間ではありますが、私たちは受験生たちの『人生』をサポートさせていただいているつもりです。お預かりした生徒さんの合格が私たちにとって何よりの喜びですが、『合格率○○%』のような表面的な目標ではなく、受験生と真正面から向き合うことで、スキルだけでなく人生を学んでもらえるような環境を整えていきたいですね」

コロナ禍を受け、昨年からは通塾せずに授業が受けられるよう、オンラインコースも開講したジャパン国試合格。将来的には、柔道整復師と鍼灸師に加えて、他の分野の国家試験対策も手がけていきたいと三田氏は語る。
「考えているのは、管理栄養士や臨床心理士などの国家資格。アスリートの能力をサポートするために欠かせない人材の育成を通じて、日本の競技力向上に貢献したいという思いもあります。時間がかかるかもしれませんが、なるべく近い将来に実現したい。どんな分野においても、立ち上げ当初からこだわっている『“教育的配慮”をもった力強い指導』は、常に大切にしていきたいと思っています」

三田利幸

株式会社ジャパン国試合格 代表取締役
https://jkokushi.jp/index.html
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。