
“想い”から始まる店づくりのフルサポート
設計士や空間デザイナーなど8名の社員に加え、全国各地にいる200名以上の仲間たちがプロジェクト毎にチームを組み、店舗やオフィスの設計や内外装、看板や営業支援ツールの制作などを通じ、顧客の開業をフルサポートで支援するユニコン株式会社。その創業者である常陸氏は、建設関係の仕事をしていた父の影響もあり、インテリアの専門学校に進学。
卒業後は地元の工務店に就職し、伝統的な在来工法での住宅の設計や施工を管理者の立場で学ぶ若手時代を送った。そしてその後は、屋内外の看板製作や施工を行う企業に転職。全国の大型ショッピングモールなどを飛び回り、それぞれの店舗ができあがっていく様を目の当たりにするうち、「自分自身でトータルに店舗内装を手掛けたい」という思いを強くし、独立を決意した。
常陸氏の強みは、内外装もできて看板の製作や施工もできること。とはいえ、独立当初は“看板屋”としての仕事しかなく、一人でトラックに看板を積んで全国の現場を回る日々。そうした現場で出会う顧客に自らの夢を語り続けるうち、スーパーマーケットなどの店舗の設計や開発を任されるようになり、同時に仙台を中心に、全国に顧客や職人仲間を増やしていった。
今や東京に本社のある大手チェーンの店舗設計なども請け負い、年間で40件を超える店舗開発を手掛けるユニコン株式会社。なかでも常陸氏が最も注力するのが、自らの店をもちたいという夢を追う店舗オーナーたちの開業サポートだ。同社では店舗の開業を目指すオーナーに対し、店舗の内装や設計のみならず、物件探しから資金繰りの相談、さらにはブランディングまでを、必要に応じてフルサービスで提供する。
「お店をやりたいけれど何から始めればいいかわからないというお客様に対して、お店のイメージを聞いてパースを描いてあげたり、開業資金が足りないなら融資を受けるための相談に乗ったり。想いを形にするためのサポートをしながら、お客様が夢を叶えるために背中を押してあげるのが私たちの役割だと考えています」
資金面の相談にまで乗るのは、常陸氏自身が創業時に多くの苦労をしたからだ。「銀行とのやり取りなど、自分自身がした色々な苦労や経験はお客様にも共有できるもの。そうした私の経験を共有することで、お客様には無駄なコストを省いて妥協のないお店づくりを実現して欲しいんです」
同様の思いから、初回のデザイン提案などは無料で行い、コストカットのために建築資材などを自社で仕入れるルートも確立。限られた資金でクライアントが思う店づくりを最大限に叶えるための、企業努力を惜しまず続けてきた。