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常陸直樹
HITACHI NAOKI

常陸直樹

ユニコン株式会社 代表取締役

想いを妥協なく形にする店舗設計で、
人々の幸せや街の活性化に貢献したい。
仙台を拠点に、店舗の内・外装やビル改修工事、看板制作から設置など、幅広い事業を行うユニコン株式会社。2017年の開業以来、全国に顧客を広げる同社のモットーは、店舗オーナーなどの想いを形にする“場づくり”を通じて、人々の“感動”と“幸せ”を創出すること。現在も全国に顧客や仲間を増やし続けている同社代表取締役の常陸直樹氏に、企業としての成長の源泉や今後の展望などを聞いた。
常陸直樹
画像はイメージです。
“想い”から始まる店づくりのフルサポート

設計士や空間デザイナーなど8名の社員に加え、全国各地にいる200名以上の仲間たちがプロジェクト毎にチームを組み、店舗やオフィスの設計や内外装、看板や営業支援ツールの制作などを通じ、顧客の開業をフルサポートで支援するユニコン株式会社。その創業者である常陸氏は、建設関係の仕事をしていた父の影響もあり、インテリアの専門学校に進学。
卒業後は地元の工務店に就職し、伝統的な在来工法での住宅の設計や施工を管理者の立場で学ぶ若手時代を送った。そしてその後は、屋内外の看板製作や施工を行う企業に転職。全国の大型ショッピングモールなどを飛び回り、それぞれの店舗ができあがっていく様を目の当たりにするうち、「自分自身でトータルに店舗内装を手掛けたい」という思いを強くし、独立を決意した。

常陸氏の強みは、内外装もできて看板の製作や施工もできること。とはいえ、独立当初は“看板屋”としての仕事しかなく、一人でトラックに看板を積んで全国の現場を回る日々。そうした現場で出会う顧客に自らの夢を語り続けるうち、スーパーマーケットなどの店舗の設計や開発を任されるようになり、同時に仙台を中心に、全国に顧客や職人仲間を増やしていった。
今や東京に本社のある大手チェーンの店舗設計なども請け負い、年間で40件を超える店舗開発を手掛けるユニコン株式会社。なかでも常陸氏が最も注力するのが、自らの店をもちたいという夢を追う店舗オーナーたちの開業サポートだ。同社では店舗の開業を目指すオーナーに対し、店舗の内装や設計のみならず、物件探しから資金繰りの相談、さらにはブランディングまでを、必要に応じてフルサービスで提供する。

「お店をやりたいけれど何から始めればいいかわからないというお客様に対して、お店のイメージを聞いてパースを描いてあげたり、開業資金が足りないなら融資を受けるための相談に乗ったり。想いを形にするためのサポートをしながら、お客様が夢を叶えるために背中を押してあげるのが私たちの役割だと考えています」

資金面の相談にまで乗るのは、常陸氏自身が創業時に多くの苦労をしたからだ。「銀行とのやり取りなど、自分自身がした色々な苦労や経験はお客様にも共有できるもの。そうした私の経験を共有することで、お客様には無駄なコストを省いて妥協のないお店づくりを実現して欲しいんです」
同様の思いから、初回のデザイン提案などは無料で行い、コストカットのために建築資材などを自社で仕入れるルートも確立。限られた資金でクライアントが思う店づくりを最大限に叶えるための、企業努力を惜しまず続けてきた。

常陸直樹
地元・仙台の街を活性化させるために

「私たちが大切にしているのは、お客様としっかりコミュニケーションを取り、自分たちの感性とお客様の感性を一致させること。相談を受けて何度もミーティングを重ね、店舗が完成する頃にはすべてのお客様と友人のような関係になっているんです」
飲食店から介護施設、フィットネスジムなど、同社が手掛けた店舗は仙台を中心にすでに数百件を数え、顧客から仲間となった店舗オーナーたちが、次の店舗を同社に依頼するケースも増えている。

「限られた資金で一緒に店づくりをしたお客様の店が軌道に乗り、また次の店をつくって欲しいと依頼があったときなどは、とても嬉しくやりがいを感じます。逆に、集客が上手くいかないという話を聞けば、チラシやパンフレットづくりのお手伝いをしたり、実際に店舗に足を運んで看板の向きや動線の調整をしたり、色々なアドバイスやサポートも行わせてもらいます」

さらに今後は、以前より要望の多かった住宅の設計やデザインにも挑戦する。
「当社が行ってきた店舗開発の経験を活かした住宅をデザインし、当社のブランドで販売することを考えています。そのためにはまず、私を含めスタッフが、住宅の設計やデザインについて深く学ぶことが大切。今は準備段階として、仙台市内にモデルルームを建設する計画を進めているところです」

そしてもう一つ、常陸氏が考えているのが仙台の飲食店を元気にするための取り組みだ。
「コロナ禍が収束した今も、仙台の飲食店に以前の活気が戻っているかというとそうではありません。私自身に仙台で飲食店を経営する仲間が多いこともあり、当社の店舗や空間をデザインする力を、仙台の飲食文化の外への発信に役立てられないかと思っています。仙台だけでなく、東京はもちろん北は青森から南は愛知まで、全国で店づくりを行ってきたのも当社の強み。そうした繋がりや経験を活かし、地元の人たちがまだ気づいていない仙台の魅力を、飲食店を営む仲間たちとのコラボレーションなどを通じて、外に向けて発信するような取り組みも、将来的には行っていきたいと考えています」

ユニコンの社名は、協力や団結を意味するユナイテッドと、繋がりを意味するコネクトを合わせたもの。同社を起点とする仲間たちの繋がりが新たなビジネスを生み、仙台や全国の街を活性化させていく。

常陸直樹

ユニコン株式会社 代表取締役
https://www.unicon1130.co.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。