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萩原 勇輝
HAGIWARA YUKI

萩原 勇輝

株式会社Vuetech 代表取締役

学歴・職歴・年齢不問。即戦力となるIT⼈財を育成し市場に輩出
グローバル化の進展やコロナ禍を背景に需要拡大が続き、深刻な人材不足に悩まされるIT業界。育成型人材紹介を強みとする株式会社Vuetechは、自社も成長を続けながら業界未経験者の挑戦を強力に後押しする。
萩原 勇輝
画像はイメージです。
努力する気概のある若者を応援したい

「ITエンジニアは実力重視の世界で、学歴や年齢は一切関係ない」
こう力強く語るのは、人材事業を手掛ける株式会社Vuetech代表取締役の萩原勇輝氏。IT業界では即戦力となる人材の争奪戦が起こる一方、未経験者の採用ハードルは高く、稼げるようになるのはほんのひと握り。そこで同社では、未経験者に学びから就業までの機会を提供する。正社員として雇用された従業員は一年間の社内研修を経てITエンジニアを求める大手企業や上場企業に常駐。各プロジェクトに参画し、実績を積む。また、関連会社のwebe株式会社では群馬県高崎市と新宿で未経験者を対象としたWEBエンジニア養成スクールを運営しており、受講後は群馬県内や東京都にある企業への職業紹介も斡旋する。

長く活躍できるエンジニアを育てるため、HTML、CSS、JavaScript、SQL、PHP、Laravel、GITなどのプログラミング教育はもちろん、マーケティング研修やofficeソフトの使い方、さらには社会人としての基礎研修を実施。学歴・職歴不問の世界であるがゆえに挨拶やメールの書き方、服装や“報連相”といったビジネスの基本に関する知識は人それぞれだ。こういった点についても細かくマニュアルを作成することで教育を徹底し、取引先からは「御社の人材なら安心だ」と厚い信頼が寄せられる。

AI化が進む昨今、システム開発や運用における複数のスキルをもつ「フルスタックエンジニア」が強く求められている。技術力、マネジメント力、コミュニケーション能力を育むことで将来的にも活躍でき、豊かな人生を送る手助けを行うことが萩原氏の目的だ。経営的に言えば、実は薄利多売な面もある。それでも萩原氏は「何かに向かって努力している人が大好き」と目を潤ませて熱く語る。その思いを支えるのは、プロサッカー選手を目指して練習に明け暮れた少年時代だ。

「自分は体格や才能に恵まれた子どもではなかったので、人の数倍努力しました。放課後は近くの河川敷に直行し、最初は全然できなかったリフティングがチームで一番できるように。努力したら必ず報われるわけではないけれど、やはり成功者は努力している。成功するか失敗するかは本人次第ですが、努力した経験は絶対に将来の糧になります」

プロ入りを断念し大学卒業した後は、アパレルや人材営業、ITスクール事業など、起業を前提として様々な業界で研鑽を積んできた。前職のITスクール事業の会社で目にしたのは、生活費を稼ぎながら空いた時間を使って勉強し、かつスクールの費用を捻出する学生や社会人の姿。「教育機関と就業元を一緒にすれば、金銭的にも精神的にも負担が減るのではないか」と思い立った。

今でこそIT人材の育成型派遣は一般的だが、2018年の創業当時はまだブルーオーシャンといえた。大きな挑戦だったが、意外にも「営業らしい営業はしたことがない」と萩原氏はいう。人が好きで、努力家を尊敬する。その真っ直ぐな人柄と利益を目的としない付き合い方が前職の先輩や同僚、プライベートの友人に愛され、彼らからの紹介が今に繋がっている。

萩原 勇輝
年齢や地域を問わない雇用創出に貢献

年齢不問とはいえ、提携企業のなかには「未経験ならより若いほうが望ましい」と考える人が多いのは事実だ。これに対し萩原氏は、「自社プロジェクトの数や規模をもっと増やしていけば、30代、40代以降の新人エンジニアにも活躍の場が与えられる」と考える。具体的には、社内の交通費精算システムツール構築と、プログラミング学習教材のアプリケーション化という2つのプロジェクトが進行中だ。

人材紹介会社では従業員の交通費に関する取り決めが提携企業との契約内容により異なるため、精算作業が煩雑になりがちだ。それを一元管理できるようにすることで経費や労力を削減し、ゆくゆくは他企業への販売・提供を目指す。さらに自社でIT人材を育成したい企業に向けたプログラミング学習教材のアプリケーションは、2024年3月リリース予定だ。カリキュラムの進捗が管理できるほか、チャット機能などを追加して事業の効率化をサポートする。

今後の展望は、「人を育てるならVuetech」と言われる会社になること。学べるスキルを多様化し、先を見据えたカリキュラムや講師のサポート体制をブラッシュアップすることで、学びやすく働きやすい環境づくりに励んでいく。さらに関連会社のwebe株式会社がある群馬県や他の地方での雇用創出に貢献し、東京との格差を埋めていきたいと語る。

「Vuetechに来れば絶対にエンジニアとして活躍できる。必要なのは、頑張りたい、何か爪痕を残したいという気持ちだけ。過去は変えられなくても努力すれば未来は変えられます」
学びと就労の環境を提供することで未経験者を支援し、社会課題解決にも貢献。一従業員でも役員まで声が届く環境を整え、一緒にキャリアパスを描いていくつもりだ。ベンチャー企業ならではのスタイルで従業員と“伴走”する萩原氏の挑戦はこれからも続く。

萩原 勇輝

株式会社Vuetech 代表取締役
https://vuetech.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。