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株式会社USEN-NEXT HOLDINGS 宇野康秀
UNO YASUHIDE

宇野康秀

株式会社USEN-NEXT HOLDINGS 代表取締役社長CEO

自分の存在意義を見出す働き方と、そのための挑戦
2017年、映像配信事業や通信事業、メディア運営事業などを営む各子会社の経営統合を果たし、新たな一歩を踏み出した株式会社 USEN-NEXT HOLDINGS。『必要とされる次へ。』をスローガンに掲げる同社が、これからの社会にもたらす変化とは──。
株式会社USEN-NEXT HOLDINGS 宇野康秀
時代の変化に動じない、確たる信念

IoTやAIなどのテクノロジーの発展により、劇的な変化が予想される私たちの暮らし。そうした日進月歩の社会の中で、「先駆者としての役割を担い、その先の時代でも必要とされる会社であり続けたい」と話すのは、USEN-NEXT HOLDINGSの代表取締役社長CEO宇野康秀氏だ。

もともと同氏は、大阪市の道頓堀で生まれ、事業家の親の元で育った。「将来は自分でビジネスを起こすということを小さい頃から意識していた」と本人も話す通り、経営者としての野心は若い頃から培われていた。そして、宇野氏自らビジネスを起こすチャンスが来たのは社会人となってから1年がたった頃。それまでに学んだノウハウをもとに、仲間と共に人材派遣サービスの会社を起ち上げたのだ。

当時は日本が少子化傾向にあり、若年人口が減少していくということがある程度わかりはじめた時代。「将来は必ず人材活用の多様化が進み、一つの企業にとらわれるのではなく流動的に働く時代になる」と予期していた宇野氏は、その日のためのインフラや日本経済の活性化に繋げるべく、人材派遣の仕組みを一から構築していった。

その後、バブル崩壊を受けて厳しい時期を迎えるなど時代は混迷を極めていったが、「ここを何とか乗り切ればまたチャンスが来る」と信じて人材派遣業界における転職支援の充実や求人情報サービスのIT化を加速。そうした事業展開が功を奏し、設立から11年目で上場を果たすまでの成長を遂げた。

そんな矢先、宇野氏の父である株式会社大阪有線放送社(現 株式会社USEN)の創業者である宇野元忠氏が余命宣告を受け、会社を引き継ぐことに。それが現在に至る大きな転機となった。

「父とは、私の起業を反対されて以来、疎遠になっていました。後を継いでほしいと言われたときは本当に驚きましたし、自分の会社を仲間とずっとやっていくつもりだったので、とても悩みました。しかし、父や父の会社で頑張って働いてくれている社員の人たちのおかげで自分の今があると考えたら、やっぱり全くの他人事と考えることはできなかったんです。また、この会社が持っている顧客のネットワークは大きな資産に化ける可能性もあると思い、非常に険しいが登る価値のある山道だと、会社を引き継ぐ決意をしました」

株式会社USEN-NEXT HOLDINGS 宇野康秀
本質的な仕事を追求する、働く人のための「器」

09年には株式会社U-NEXTを設立し、映像配信事業や通信事業にも本格的に着手。14年に東証マザーズ上場、15年には東証一部上場を果たしている。それ以降も数々のビジネスモデルを世に送り出してきた宇野氏だが、「これからの10年は、さらなる挑戦への連続になるだろう」と語気を強める。そして、設立当初から掲げる目標の一つが、売上高1兆円の企業だ。宇野氏自らが先陣を切り、同社ならではのスケールメリットによって長年の目標を実現しようとしている。

また様々な社内改革にも取り組んでおり、その一例が、働き方改革「Work Style Innovation」だ。18年からフレックスタイム制度とテレワーク勤務制度を導入し、「会社に来てもいいし、来なくてもいい」という働き方を実現。その結果、社員であるというアイデンティティは「この会社の仕事をどれだけやって、どれだけ貢献するか」でしかなくなり、より本質的な仕事の生産性を追求することに繋げている。

「これだけネットワークが進化した現代では、これまでのように皆が同じ場所に座ってコミュニケーションを取る必要性はまったくありません。実際に導入してみて、社員の意識も変わり始めていると感じています。また、学生の新卒採用も、今まで通りの一律なやり方ではなく、いろいろな対応を取りながら学生と企業が自然にマッチングするということを限りなく追求した選考を実施しています」

これからの時代は、企業とそこで働く人の関係性が大きく変わっていく時代である。従来の画一的な評価は全く通用せず、むしろ多様であることが求められ、明確な答えを出すことよりも何かを創造したり、諦めずにがんばり続けることが重要視される時代なのかもしれない。そうした一人ひとりの個性が生かされ、必要とされる時代に変わっているのだ。

「次代を担う若い方々には、周りの人や何かに追従するのではなく、自分らしさを見つけて、ぜひこの社会を楽しんでいただきたい。私にとって働くということは、自分の存在意義を確認するということ。生まれてきたからには何かやらないと意味がない。
それでは自分がやるべきことは何かと考えたとき、まさに今取り組んでいる仕事に全力で取り組むことだと思い至りました。しかし、一人の力ではできることに限界があるので、一緒に働くチームが必要になってくる。会社とは、チームの人たちが働きやすい環境を作っていくための「器」だと考えているんです」

宇野氏が語るように、今まさにUSEN-NEXT HOLDINGSは、その器づくりに奔走し、次の10年へ向けたUSENらしさを追求し続けている。

宇野康秀

株式会社USEN-NEXT HOLDINGS 代表取締役社長CEO
https://usen-next.co.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。