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土田昌一
TSUCHIDA SHOICHI

土田昌一

医療法人社団リハブ土田 院長

リピート続出の徒手療法に隠された、
患者と医師の古き良き関係性。
腰痛や関節痛など、人類は様々な痛みに悩まされながら、痛みとともに進化を続けてきた。そんな分かちがたい痛みを魔法のような徒手療法で癒すドクターが、東京・目黒でリハビリテーションクリニック、リハブ土田を経営する院長の土田昌一氏だ。その絹のようなタッチはシルキータッチと評され、患者目線の親密なコミュニケーションで心と体の両面から痛みや疲れを解していくと大きな注目を集めている。
土田昌一
最小限の力で関節の障害を治癒する

腰痛をはじめ、首、膝の痛み、手足のしびれなどは、実は本当の原因がわかっていないケースが多い。しかし、それらを完治させようとした場合、現代医療では早々に手術を薦めてくるのが常道である。では果たして、本当に手術が必要なのか? そんな疑問と痛みを抱える患者のために、土田氏はAKA(関節運動学的アプローチ)と呼ばれる療法を取り入れ独自に進化させてきた。

マッサージとも鍼ともカイロプラクティックとも違うその技は、器具を一切用いない繊細な徒手療法。シルキータッチとも例えられる治療で、痛みの状態が改善する。そのマジックハンドを求め、痛みと悩みを抱えた多くの患者が今日もリハブ土田に足を運ぶ。

「痛みの原因の多くは、関節の障害にあります。腰には仙骨と腸骨という2つの骨があり、仙腸関節という大きな腱でつながっていて、2ミリほど動き、動きすぎればぎっくり腰、逆に固くなると腰痛の原因になります。この仙腸関節がいわばセンサーの役割を果たしていて、腰だけでなく体の多くの部分の痛みに関係し、センサーを押さえることで反応が変わる。そのため緊張状態にある様々な関節のセンサーを和らげることで、痛みが改善していくという仕組みです」
この治療法で50%の患者は7回以内の診療で完治すると土田氏は断言する。残りの半分も月に一度、または年に一度の来院で症状が改善を見せていくことが大半だ。画期的な療法ではあるが、その習得にはかなりの年月を要した。

「私は6年で習得しましたが、一般的には10年ほどかかると言われる手技です。現在も医師向けの勉強会を定期的に開き、この療法が広がっていくように努めているところ。現在の医療界、特に整形外科のドクターたちにはこうした手術以外の療法にもっと目を向けていってほしいですね」

土田昌一
痛みの原因をコミュニケーションから探る

土田氏はAKA療法の分野で独自の道を開拓してきたが、その手腕は患者との接点となる問診の場でも見てとれる。初診患者の問診時間は平均で40分。通常では考えられないほど長い時間を設けるのが土田氏ならではのアプローチだ。白衣も着けずポロシャツ姿、患者と同じ目線で座り、憩いの場のような雰囲気で患者に話しかける。患者数をどれだけ増やすかに躍起になっている医師が見れば、驚くような問診スタイルだ。

「当クリニックに来院される患者さんの多くは、整形外科を何軒も回り、大病院でブロック注射を打ち、点滴を打ったり漢方薬を飲んだり、たくさんの過程を踏みながら来院される方がほとんど。そんな患者さんたちを前に、白衣を着た医師が憮然とした態度で迎えたら話しづらいですよね。だから私は、診察室のドアを開けた瞬間から患者さんを観察し、歩き方まで見ています。診察を開始した時から『右の腰痛くない?』なんて聞いてあげると、患者さんも『なんでわかるんですか!』と一気に打ち解け合える。そして色々な話を交えながら、痛みの原因を一緒に探っていくんです。打ち解けた雰囲気で話せば、ご自身でも気づかなかった原因を探し当てることができますから」

リラックスした雰囲気と鋭い観察眼、そして何より豊富な医療知識が土田氏の真骨頂であり、大きな武器である。土田氏はもともと外科、脳神経外科の医師からスタートし、リハビリテーションクリニックの院長などを務めたキャリアをもつ。そんななか、自身も体中に激痛が走る難病を経験したことで、痛みに関する膨大な知識を蓄えてきたのだという。

「外科医としてあらゆるガン手術も経験しました。ですからガン経験者の患者さんがいらしたときも、その症状がどんなものか一目でわかるんです。その辛さ、痛みを理解して問いかけてあげることで、新しい治療の選択肢を与えてあげられることが私の役目でもあるのではないでしょうか」

革命的な徒手療法と患者の痛みに寄り添う丁寧な問いかけ。土田氏のクリニックは口コミが口コミを呼び、数多くの患者がリピートで訪れるようになった。そこには現代医療が置き去りにしてきた医師と患者の関係がある。

「現在の医療制度では問診もそこそこに画像中心の診断が行われることもありますが、パターン化した診断では痛みは取れません。患者さんは診断名が欲しいわけではないのですから」と土田氏。だからこそ今日も、彼は患者と真摯に向き合いながら、新しい医療の在り方を示し続けているのだ。

土田昌一

医療法人社団リハブ土田 院長
https://rehab-tsuchida.com/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。