
歯医者が教えない正しい歯磨き術
長く口腔ケアに関わってきた竹田社長にズバリ聞いた。一体、なぜ日本人に虫歯と歯周病が多いのか?「答えは簡単です。磨けてないから」。今までの歯磨き人生をひっくり返されたような答えに思わずのけぞってしまうが、気を取り直して。では、きちんと磨くためにはどうしたらいいのだろうか?「虫歯と歯周病の原因はなんですか? プラークですよね。さて、そのプラークはどこに溜まりますか?」
プラークとは汚れの塊である。総じて汚れが溜まる場所は隙間、口腔内で言えば、歯と歯の間、そして歯周ポケットである。そしてほとんどの人がこの隙間の汚れをブラッシングで落とすことができていない、というのである。竹田氏いわく、その要因は“道具”と“時間”だという。
「隙間の汚れを落とそうと思ったら、隙間より細いブラシが必要です。健康な人の歯と歯の間は約50ミクロン、一方市販されている歯ブラシの太さは約200ミクロン。そもそも入るわけがないのです。まずは隙間に入るブラシを選ぶこと。そして口腔内のプラークは柔らかい濡れ落ち葉のような状態ですから、毛の硬さよりもコシの強さが重要です。毛が硬いからコシがある訳ではなく、良い材料を使った普通か柔らかめのブラシの方が歯肉を傷めず、長い時間丁寧に磨くことができます」
そして時間である。ババっと表面だけ磨いても意味はない。隙間に毛先が入るように1本ずつ小刻みに丁寧に磨いていく。これを忠実に行ったとして、15分はかかる。朝の忙しい時にプラス15分は厳しい注文のような……。
「でしたら1日1回ゆっくりと磨く、もしくは2日に1回磨くでもいいんです。口の中のプラークはいずれ歯石になり、歯石になったら歯科でしか取れませんが、プラークが歯石化するまで72時間かかります。ですから一度丁寧に磨けば、最長72時間はプラークが歯石になる心配はありません」
同社が開発・販売している歯ブラシ「艶白」は、毛先が20ミクロン。実に市販ブラシの10分の1の太さ。50ミクロンの歯周ポケットに十分入る細さでありながら、磨いたときのコシにもこだわり、これまで大手メーカーの市販ブラシしか使ってこなかった人にとっては、未体験の爽快感が得られる逸品である。交換の目安は約2週間。ブラシの効果が最大限発揮できる期間だ。1本115円(艶白スタンダード)と精巧でありながら格安の値段を実現している。
「大手メーカーは売るために一般受けするものを作る。例えば毛先が丸だとか球だとか。でも、球体では隙間に入らないでしょう。商売ですから切り口は色々あっていいですが、しかし、弊社の理想とは大きく違います」