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髙畑豊
TAKAHATA YUTAKA

髙畑豊

タフコンサルティング株式会社 代表取締役

価値ある事業を次代に繋ぐため
企業買収プロセスの社内構築を支援する
日本全国で2022年に休廃業・解散した企業は5万3426件。2019年からその数は減少傾向にあるものの、直前の決算が“黒字”だったにも関わらず休廃業を選んだ企業の割合は過去最高の54.3%にもなっている。その背景にあるのが、企業の代表者の高齢化だ。2022年に休廃業を行なった企業の代表者の平均年齢は71歳。特に企業の99%以上を中小企業が占める日本において、経営者の高齢化に伴う“後継者不足”は大きな課題となっている。
自らが培ってきたM&Aのノウハウを駆使したコンサルティングでそうした課題に立ち向かうのが、タフコンサルティング株式会社の髙畑豊代表取締役だ。
髙畑豊
画像はイメージです。
企業価値向上のプロフェッショナル

髙畑氏は千葉の野球強豪校で部活動に打ち込む高校時代を送った後、警察官や海上自衛隊での潜水艦勤務を経て、東京の信用金庫に入庫。主に中小企業に向けた融資支援業務を担当し、約17年間にわたり営業・管理部門で活躍した。その後は、東京を本拠とする食品ディスカウントチェーンの本部に転職。フランチャイズのオーナーに向けた金融機関対策や資金支援を担当した後、経営者の側近として15社の企業や事業の買収に携わるなど、M&Aによる企業価値の向上を実現させた。

「以前に勤めた会社では、成約に至らなかった案件を含め、約10年間で25社以上の経営者の方々からのご相談に寄り添い、事業を承継する形での会社の買収や売却などを手掛けてきました。そうした経験を通じて私自身が培ったノウハウを、特に企業価値の向上を目指す中小企業や、後継者不足に悩む経営者の方々に向けて提供したいと考えたのです」
髙畑氏が独立して自らのコンサルティング会社を立ち上げた背景にあるのが、M&Aを検討する中小企業の前に立ちはだかるあまりにも高いハードルだ。

「本来であれば、企業価値の向上を目指す中小企業や後継者のいない中小企業にとって、M&Aは事業承継を行う有効な一手となるはずです。しかし現在の日本では、売却先や資産内容の調査を行う業者が、高額の仲介手数料を見込めない小規模な企業同士のM&A案件をやりたがらないという状況があり、中小企業を対象としたM&Aはあまり活発ではありません。特にIT化が遅れている日本の中小企業ではオンライン上のマッチングサービスなどで売却先を探すのは難しく、また、同族経営を重視してきた日本企業の体質なども課題となります。そうしたハードルの高さもあって、M&Aを活用した事業承継を選択肢に入れられず、“あきらめ”による廃業を行う企業が増えているのです」

そう話す髙畑氏が中小企業の経営者に向けて提供するのが、企業買収プロセス構築コンサルティング。トップ面談から重要人物の選定、対象企業の財務デューデリジェンスから契約、クロージングまでを社内で行える体制を構築し、企業内でのM&Aの“自走化”を実現するサービスだ。

髙畑豊
M&Aの“仕組み作り”で後継者問題を解決

「多くのM&Aマッチング業者が行うのは情報提供型のコンサルティングですが、当社では顧客側担当者との協働や事業部の立ち上げなどを通じて社内に企業買収のプロセスを構築し、中小企業が企業買収などのM&Aを自力で行える仕組みづくりを支援します。そうして社内でのM&Aの“自走化”が進めば、中小企業が戦略的に企業買収を繰り返してスピーディに企業価値向上を実現できるようになります。せっかく事業自体は順調なのに後継者がいないからといって廃業してしまうと、当然ながら事業や従業員の未来はありません。一方で後継者不足に悩む企業がM&Aなどで自社の価値を向上させることができれば、永続的な発展の可能性が生まれるかもしれませんし、売却する場合もより良い条件で企業を譲渡し、事業や従業員の将来を守ることにつながります」

もちろんM&Aを成功させるには、各業界の置かれた状況を踏まえたビジネスのセンスや財務や契約にまつわる知識など、あらゆる専門的な知識やノウハウが必要になる。これまで数多くのM&Aを手掛け、多くの経営者の悩みに寄り添ってきた経験をもつ髙畑氏が、自らのもつそうした知識やノウハウを体系化して作り上げたプログラムが、タフコンサルティング株式会社の大きな強みだ。

「日本経済の屋台骨である中小企業の価値ある事業が、“後継者不足”などの理由で途絶えてしまう損失を防ぎ、日本の産業の衰退に歯止めをかけるためには、規模の大小を問わず適切なM&Aが活発に行われることが重要です。銀行や以前の会社で働いていた頃に、多くの中小企業の経営者の方々とご一緒する中で、私自身も様々な経験をさせていただきました。今度はその経験したことを、中小企業の社長たちに貢献し恩返しするために、挑戦し続けて結果を出していきたい。なぜならその経験が私のコンサルティングの原点だからです」

経営者にとっても日本の未来にとっても、大切で価値のある事業を次代へと繋ぐために。社内での“企業買収プロセス構築”が、今後は中小企業にとって有力な選択肢となるかもしれない。

髙畑豊

タフコンサルティング株式会社 代表取締役
https://www.taf-yt.co.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。