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鈴木光代
SUZUKI MITSUYO

鈴木光代

株式会社SBMplus 代表取締役CEO

日本の最新技術を活かした商品づくりで、
環境・美容・健康と幅広い分野を開拓。
「ビルメンテナンス業界は、人手不足とそれに起因する人件費高騰で厳しい環境にあります。他に柱となる事業の必要性を痛感して社員と話し合い、やりたいことにどんどん挑戦していこうと決めたのです」と語る、株式会SBMplus代表取締役CEOの鈴木光代氏。ビルメンテナンスは1971年の創業以来の基幹事業だったが、2013年に鈴木氏が三代目を継承したことを機に社名を変更し、新事業へ乗り出した。
鈴木光代
環境関連商品を携えて海外市場に売り込む

社名の「SBM」は、旧社名「鈴木ビルメンテナンス」の略。今までの歴史を大切にしつつ、新しいものを加えていくという意味が込められている。

新事業についてはさまざまなアイデアが出されたが、そのひとつが鈴木氏自身も取り組みたかったという環境関連商品の開発および製造販売だ。ビルメンテナンス業務において、ビルの管理会社やオーナーに新しい提案ができるような自社製品をつくりたいというのが発端だが、当初から海外で売りたいと考えていたという。

「除菌消臭剤や空気清浄剤などは、国内では大手メーカーの製品が出回っていますし、マーケットもあまり大きくない。弊社の製品は日本でもユニークなものだという自負はありますが、類似品のない海外ならもっと珍しく、画期的な存在になれる。いち早くマーケット展開できるのではと考えました」

そうして2017年、鈴木氏は開発した自社製品を携え、まずインド・デリーで開催された展示会に赴いた。最初にインドを選んだのは、これから衛生関連商品への需要が伸びていくと睨んだからだ。広い会場でSBMplusが借りたのは、3メートル四方ほどの最小のスペースだった。

「コンサルタントの方には、期待しすぎずに行きましょうと言われていましたし、完全に様子見のつもりでした。しかしいざ蓋を開けてみると、初日の午前中から大反響。勧められてその場で急遽開設したFacebookのページも、あっという間に何十万ビューというアクセスをカウントしたのです」

インドの展示会で出品した中で特に好評だったのが、触媒を利用した置型の空気浄化ジェル。
「インドでは料理にスパイスをたくさん使いますが、キッチンの臭いが翌日には消えると驚かれました」

手応えを感じた鈴木氏は、その原材料を更に見直し、「324ecoPRODUCTS(ミツヨ・エコプロダクツ)」ブランドを立ち上げ、3種類の「FRESH」という名で商品化。これは、横浜国立大学工学部が開発したグラフト重合高分子を原材料とする、タバコやトイレなどの様々な悪臭に加え、ホルムアルデヒドなどの有害化学物質を消臭・浄化することができるという画期的な商品だ。

さらに、現地の要望に応えて除菌効果を加え「FRESH PLUS」を開発すると、製品を取り扱いたいという企業からの問い合わせが殺到した。

鈴木光代
コネクションを活かし美容、健康業界へ進出

インドの翌年にはUAEでも展示会に出展し、同様の好感触を得る。こうしてできた海外とのコネクションは、美容分野への進出につながる新製品開発にも結び付いた。「SHAMPOOBAR H2」は、世界初の固形化した水素を配合した石鹸で、1個あたり飽和水素水48リットルと同等の水素量を含んでいる。水素には強力な抗酸化作用があり、肌や頭皮の改善に大きな効果を発揮するという。

「きっかけは、燃料電池自動車向けに日本で開発された固形水素について、製造に協力してくれそうな海外の工場を紹介してくれないかという依頼でした。詳しく調べるうちに、スキンケアに活かせないかと思い付いたのです」

さらに2020年には、抗酸化サプリを開発して健康商品分野にも進出。ペット商品分野への展開も予定しているが、インドの展示会から約4年で、ここまでブランドが成長するとは予想していなかったという。

「今にして思えば、非常に幸運だったと思います。開発した商品に興味をもってもらえる機会はほんの数パーセント。その数パーセントを初回で引き当てることができたのですから。今後もつながりを大切にし、わずかなきっかけも逃さないようにしたいですね」と謙遜する鈴木氏だが、機を見る目やバイタリティが人一倍あったからこそ、幸運を引き寄せたのだろう。

324ecoブランドのポリシーは、他にないユニークさがあり、かつ効果が実感できて長く愛用してもらえる製品であること。画期的なチャレンジが不可欠なだけに、製造に協力してくれるパートナー探しの苦労は絶えない。また、海外でのBtoB事業展開においては、製品の技術に対する認知や理解に時間がかかるという課題もある。

「展示会での評判がよくても、実際の販売にあたり、現地の販売業者が製品について適切な説明ができなければ商品は売れません。ですから、セミナーを繰り返し実施していく予定です」

コロナ禍の中、海外BtoB事業には、セミナーをはじめ延期を余儀なくされている案件もある。そこで2020年からは、ECサイトによる国内のBtoC展開も開始した。打開策を快活に語る鈴木氏からは、困難をも推進力に変えるパワーがありありと感じられた。

鈴木光代

株式会社SBMplus 代表取締役CEO
https://sbmplus.co.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。