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野寄聖統
NOYORI MASANORI

野寄聖統

株式会社おおきに 代表取締役

「起業のサポート」を本業とし、
人々の可能性を広げることに全力を尽くす。
株式会社おおきに。この会社が手掛ける事業は、なかなかユニークだ。オーガニックショップや飲食店の運営事業をスタートしたかと思えば、骨董品販売や古民家再生事業にも着手する。同社の代表取締役を務める野寄聖統氏は、様々な分野で次世代の起業家を支援することを本業とする、個性的な40代の実業家。生涯現役で新規事業を立ち上げ続けていきたい、と話す同氏が数々の事業を手掛けるのは何故か。
野寄聖統
生涯現役で、事業を生み出し続ける

現在、同社の事業基盤を担っているのは、オーガニックショップと飲食店の運営、古民家再生事業の三つだが、彼のキャリアは、意外なところからスタートしていた。

女手一つで育ててくれた母に楽をさせてあげたい、という思いから、高校卒業後すぐに公務員として就職。海上自衛隊の護衛艦や潜水艦の看護長として、社会生活のスタートを切った。しかし、様々な患者さんと接する中で「医師にかかるより前に、何か他にできるケアがあるのではないか」と考えるようになり、自然療法の分野であるアロマテラピーや薬草などに興味をもち始めたのだという。

「母が病に倒れた時期と重なった当時、母を支えながら勤務をこなし、さらに医療系の専門学校などに通って学ぶことは経済的にも時間的にも難しく、周囲の反対を押し切って退職を決意。新たな道を模索し始めました」

これまで以上に稼ぐ力を身につけたい。その一心で、接骨院やアロマスクールのインストラクターとして経験を積むと同時に、独学で介護や自然療法などの知識を蓄えた。さらに、エステサロンやリラクゼーション施設の品質管理を担当するなど、仕事の幅を広げ、遂にアロマテラピーやハーブを扱う会社を設立するに至った。

各地の勉強会にも率先して足を運び、業態を問わず色々な経営者と知り合い、人脈を広げていく野寄氏だったが、ある実業家との出会いをきっかけに「やりたいことをやるのではなく、自分の強みや役割を見出し、自分にしかできないことに挑戦する大切さを学んだ」と当時を振り返る。

その挑戦こそが、誰もが挑戦できる環境を生み出す「起業の手助け」だった。そして、この起業の手助けを本業とする会社を新たに設立することを思いつく。これが、現在の「おおきに」の原点だ。

野寄聖統
人との出会いに感謝し、明確な目的意識を

手始めに、それまで培った経験とノウハウを活かし、飲食事業や小売事業をスタート。それらの事業をベースに、多くの人の起業をサポートする環境づくりに注力していった。たとえば小売業に挑戦したい若者に対して、自身の小売店の一部を貸し出すことで、チャンスを提供するといった具合だ。

「独立してみたいと思う方は沢山います。ただ、その実践の仕方やノウハウがわからない方は意外に多い。だからこそ自分は、色々な人の可能性を引き出すことに人生を捧げていきたいと思うようになったんです。自分が起業家支援を行うことで、誰かが挑戦できる環境が生まれるのが一番の喜びです」

野寄氏にとって、クライアントでもある起業家の支援は、彼らの第一歩を後押しすること。だからこそ、毎年のように新規事業に参入しては、軌道に乗ったところで彼らに事業を引き渡し、自らは次の起業に目を向けていく。

野寄氏は、自身が経営する店舗を、次世代のリーダーを育成する道場みたいなものだと言う。小売業は、商品形態を変えるだけで、様々な分野のマーケティングにも活用できる。さらに、店舗で働くことで仕入れや在庫管理など、様々な取引を通じて、実践的な事業運営を学ぶことができるからだ。

また、一から新規開業を企てる際は、テナント料や設備投資などに充てる開業費用が必要不可欠。しかしその点においても、野寄氏が手がけたショップの一角を間借りすることでコストを抑え、事業を試験的に運用できるメリットを生んでいる。

もちろん、その場を提供する野寄氏もリスクはあるが、「それができなければ、今の事業を立ち上げた意味がない」と意に介さない。その結果、ショップ内にはアロマやハーブ雑貨のほか、スキンケアやダイエットサポート関連商品、マタニティ用の食品など、まだ世に出回っていない商品までもが数多く陳列されている。

オーガニックカフェ&バーは、自然療法の観点から「五感を満たすこと」をテーマに掲げて展開しているが、事業の目的は共通している。身体に優しいメニューを豊富に取り揃え、いずれは飲食事業を立ち上げたいと願う若者たちの、実践的なトレーニングスペースとして活用されている。

「決して中途半端な気持ちで経営はできませんし、地道な努力が必要なことは確かです。だからこそ、明確な目的をもつことが何より大切。目的をもった人に対して、僕はいつでも扉を開いていくつもりです」

2025年の開催を控えている大阪万博を見据え、現在はインバウンド向けの新規事業も模索中だという野寄氏。新たな人との出会いを通じて、彼のもとから羽ばたく起業家の誕生が、今から楽しみだ。

野寄聖統

株式会社おおきに 代表取締役
https://www.ookini.company/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。