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西根夕貴
NISHINE YUKI

西根夕貴

株式会社フォレストシンフォニー 代表取締役社長

美と健康を見つめ直し、
本物志向を追求する組織であり続けるために
創業から18年。熾烈な競争が繰り広げられる美容産業の中で、常に堅実な経営スタイルを貫き、無借金経営を続けてきた株式会社フォレストシンフォニー。その成長を下支えしてきたのは、代表取締役社長を務める西根夕貴氏の「時代の一歩先を読む力」だ。美と健康の第一線で挑戦を続けてきた経営者が語る、美容産業の未来とは−−。
西根夕貴
トライアングルシステムの事業形態

大阪市に本社を置く同社は、全国各地のエステサロンと密接なつながりを持ちながら地位を築いてきた。その基盤となるのが、美容商社としての販売事業、エステスクールの運営事業、2店舗の直営サロン事業と大きく分けて3つ。それらをトライアングルシステムと称し、これまでの安定した経営を後押ししている。

「例えばリーマンショックで世界的不況に陥った時期には、美容業界で倒産を余儀なくされる会社も少なくありませんでした。実際に当社も、そうした不況の煽りを受けてメーカーとの取引が激減。商社機能を失って売上がほぼゼロの状態になったこともあります。しかしそれを機に、もう一つの事業基盤であったスクール事業に力を入れるようになったんです」

もともと同社は美容商社として創業したが、多くのサロンオーナーと関わっていくうちに「事業を継続できるオーナーと継続できないオーナーに大きな違い」があることに気づいた。そこにヒントを見出した西根氏は、すぐさまスクール運営による開業支援に着手。どんな不況下でも継続できるエステサロンを輩出すべく、スクールの拠点を一気に拡大していった。

現在は東京・京都・大阪・兵庫・姫路と、全国に5拠点のスクールを展開。それと同時に、創業時から手がけてきた同社オリジナルの美容機器や商材の販路も拡大してきた。しかし事業の継続をテーマに掲げてきた西根氏は、業界が直面する課題に危機感を募らせる。

「エステサロンの開業には国家資格も必要なく、手軽に起業できると思われる方も多いんです。実際に最低限の資金さえあれば、明日からでも自宅の一室でエステサロンを開業することはできるでしょう。その参入障壁の低さに落とし穴があることに気づいてほしい 」

実際に同社が開催するセミナーにも、開業前後の悩みを抱えた多くの受講者が押し寄せ、サロン経営の難しさを嘆く。簡単に業界参入したものの、エステやビジネスについての知識がないまま閉店せざるを得ない店舗が後を絶たないのだ。「せっかく開業したのだから簡単にやめて欲しくない」という西根氏の思いは切実だ。

西根夕貴
世界で戦える会社になるために

そんななか、確かな開業支援で選ばれてきた同社は、継続するためのノウハウを惜しみなく伝授する。美容に関する技術のみならず、マーケティング力やSNS集客による広告戦略に至るまで、ありとあらゆる情報を事細かに共有。それは単なる開業支援ではなく、多様な学びを詰め込んだ塾ビジネスに近いものがある。

同社では、15年にわたり販売してきたオリジナル美容商材、シミケアマシン「ピグメンテーションデトックス」導入サロンを対象とした「シミケアコンテスト」を毎年開催。参加する個人サロンのオーナーにとっては単なる技術発信の場ではなく、業界での情報交換や症例共有といった意義のある場にもなっている。

また特筆すべきは、同社の美容機器「ピグメンテーションデトックス」を導入しているサロンの中で、これまで倒産した店舗が一軒もないということ。その理由について西根氏は、「美容機器導入にかかる費用は決して安価なものではなく、機器を扱うためには豊富な知識も必要とされるものです。つまり安易に開業しようとするオーナーであれば美容機器の導入に踏み切らず、強い覚悟を持ったオーナーだけが導入に踏み切る。その強い覚悟が、店舗を継続できる理由につながっているのではないか」と推測する。

昨今は同社の取り組みが海外でも評判を呼び、機器の問い合わせのみならず、講演依頼なども殺到。ベトナムや中国といったアジア圏を中心に、独自のノウハウを発信し続ける同社の美容メソッドに関心が高まっているところだ。

「昨今は中国の国内需要が急激に伸び、富裕層を中心とした美容産業は拡大し続けています。海外市場への展開は必須だと考えていますし、とくに美容産業の浸透に余地がある中国内陸部への出店やエステティック技術の輸出、スクーリング事業の展開に力を入れていきたい」と西根氏。世界で戦える会社にしていくための準備を着々と進めている。

そんな美容業界に生きる経営者、西根氏だが、意外にも趣味はアウトドア派だ。「実は経営に必要とされるチームビルディングは、趣味である犬ぞりから学びました。犬にも一頭一頭に個性がありますし、チームとして成り立たせていくアプローチはまさに会社経営と同じ。これからも人生を楽しみながら、仕事にも趣味にも全力投球していきたい。まずは健康であることが美容の第一歩ですから」と西根氏。

技術を安売りする美容産業を追求するのではなく、根本から美を追求できる組織であり続けることが同社の目指す未来だ。そうした考えに共感する本物志向のサロンオーナーと共に、彼女の挑戦はまだまだ続く。

西根夕貴

株式会社フォレストシンフォニー 代表取締役社長
https://www.forestsymphony.jp
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。