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中畑明
NAKAHATA AKIRA

中畑明

株式会社AKエンジニアリング 代表取締役

真のプロフェッショナル集団をつくりあげ、
その技術力を日本の各地や世界に広めたい。
マンションやオフィスビル、商業施設などの管工事を起点に、建設工事や内装リフォームまでを手掛ける株式会社AKエンジニアリング。職人の高齢化に伴う現場の技術不足や若手職人の低い定着率など、建設業界が抱える多くの課題と向き合いながら急成長する同社のフィロソフィーを、創業者であり代表取締役社長の中畑明氏に聞いた。
中畑明
画像はイメージです。
バックパッカーから建設業の世界へ。

もともと抱いていた海外への憧れを高校時代の短期留学で深め、高校卒業後には語学の専門学校に進学。卒業後は船舶代理店に就職し、外国船舶の入出港に伴う関係官庁への許可申請の代理など、エージェント業務に従事していた中畑氏。しかし就職して数年が経った頃、一念発起して退職し、片道航空券だけを手にアメリカへと渡った。


「昔からヒップホップなどアメリカのカルチャーが好きで、当時はとにかく世界を広げたいという思いがあったんです」

いわゆるバックパッカーとして、3カ月間をかけてアメリカ各地をまわり、地元の横浜に戻った後は、語学教室やナイジェリア人オーナーが経営するインターナショナルなダイニングバー、音楽関係の仕事や建設業、そして管工事など、様々な職種を経験。当時は飲食店の開業も視野に入れていたというが、知り合いの仕事を手伝ううちにどんどん楽しくなってきたのが管工事の仕事だった。

「もともとモノをつくることが好きだったことに加え、管工事や建設業には無限の可能性を感じることができたんです。当時の親方が早くから色々なことを任せてくれたのも良かったのだと思います。だから自分も、若い社員に早くから現場で経験を積んで欲しいと考えていますし、当社では20代で大きなプロジェクトを任せることも珍しくはありません」


顧客からの信頼を得て、2004年には“一人親方”として独立。売上の増加に伴い2009年に法人化して株式会社AKエンジニアリングを設立した。現在は12名の社員を抱えるが、当時は自分のみ。ときには音楽などのつながりで出会った畑違いの仲間たちに、現場を手伝ってもらいながらの船出だった。

「最初の頃に手伝ってくれた友人たちのなかには、ミュージシャンやプロモーターとして活躍している人たちもいます。当時はそんな仲間たちにも支えてもらいながら、現場でも多くの協力業者さんたちと知り合って、同業のパートナーシップを増やしていきました。そのうち規模の大きなマンションや商業施設の管工事を任せてもらえるようになると、プロが集って地図に残る仕事ができている実感をもてるようになった。僕自身も仕事がますます面白くなって会社も順調に成長し、現場で出会った腕のいい職人だったり元請けの人だったり、少しずつ社員として一緒に働いてくれる人たちも増えてきたんです」

中畑明
成長の原動力となる確固たる姿勢と信念

建設業のなかでも専門工事に分類される管工事。一括に管工事といっても、管を通して水やガスを送る配管の工事と空調設備では、必要な技術が大きく違う。独立した当初の中畑氏は配管工事からスタートしたが、会社を設立して間もない頃にはすべての空調設備を含む管工事がこなせるようになっていた。

「ある時にお客さんから「配管も空調も一緒にやってくれないか」という依頼があって、断るのが嫌だったんです。とはいえ、できないことをできるとは言えないから、それまでにできるようになるので少し待ってくださいと。自分の現場とは別に、空調などを専門とする知り合いの職人さんに頼み込んで一緒に仕事をしながら数カ月で技術を学び、なんとか依頼に応えることができました」

顧客の依頼に応える努力を惜しまず、一つひとつの仕事を誠実にこなし、小さな失敗があれば最速でフォローするのが中畑氏のスタイル。さらには、有限実行や素早い判断を行う「機動力」と、ストイックな努力や体験を重ねる「多動力」、そして経験に基づき正しい状況判断を行う「計算力」を重視する。そんな社長の姿勢や理念は、AKエンジニアリングに集うすべての社員たちにも共有される。現在は、マンションやオフィスビル、商業施設における給排水や空調、換気ダクト、冷媒配管などのあらゆる配管工事や配管の改修工事、さらには戸建てやマンションのリノベーションといった建築工事業にまで業務を拡大。昨年の五輪で選手村に使われた大規模マンションの改修工事にも関わるなど、会社としてもここ数年で飛躍的な成長を遂げている。

「たとえば配管工事でも工事の手順などのルーティンについては、大手の業者さんが長年に渡って研究してできたものだから、それほど大きく変えるところはないんです。だからこそ現場での動き方にこだわったり、そのまま見せても美しい配管にこだわったり。仕事の速さや正確さはもちろん、細部にまでこだわることができるのが腕のいい職人だと思っています。AKエンジニアリングではそうした本物のプロフェッショナルを育てていきたいですし、将来的には我々の技術力を全国各地や世界に広げていきたいとも考えています」

そのための土台づくりとして、近年では若手技術者の積極的な採用と育成、定期的な技術連絡会の開催など、個々の社員が知識や技術のレベルを上げられるような取り組みにも力を入れる。

「人とのつながりや、体験することと開拓することを大切に。常に新しい発想で、会社としてもどんどん新しいことに挑戦していきたいと考えています」

設立から13年目を迎えるAKエンジニアリング。中畑氏と仲間たちの挑戦はこれからもまだまだ続いていく。

中畑明

株式会社AKエンジニアリング 代表取締役
http://a-k-eng.com/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。