Powered by Newsweek logo

今野公士
KONNO KIMIHITO

今野公士

医療法人社団インフィニティメディカル 近藤眼科 院長

脳外科から眼科へ、
「目のエキスパート」が描く挑戦のキャリア。
先進的な治療で日本の眼科医療界をリードする医療法人社団インフィニティメディカル近藤眼科。院長の今野公士氏は、白内障、緑内障などの治療のほか、レーシックやICL(眼内コンタクトレンズ)などの屈折矯正手術、涙道内視鏡手術による流涙症治療など広範な技術を磨き、近隣の眼科医療機関では対応困難な疾患への専門的加療を提供する。眼科治療の最前線を走る今野氏の挑戦の先にあるものとは。
今野公士
眼科治療の技術と学識を磨き続けて

今野氏のキャリアのスタートは意外にも、脳神経外科だった。父も脳神経外科医であり、常日頃から「手術のある科」で腕を磨くことを勧められたことに大きく影響されたと本人も振り返る。

大学病院で眼科に転局したのも、最先端の手術を手掛けるキャリアの追求だった。「眼科の技術は日進月歩。数年前まで治らなかった疾病を治療する新しい手術の技法が次々に開発されています。また、年齢を重ねても、多くの手術を担当する尊敬できる先生方がいらっしゃる分野でした。脳神経と関連も深い眼球に、次第に強い興味をもつようになったのです」

大学病院で眼科の研鑽を積んだ後の2006年、当時注目が高まっていたレーシックを行うクリニックに入り、執刀を多数経験。2011年に再び大学病院に戻り、多種多様な症例に当たりながら、法人社団インフィニティメディカル近藤眼科でのキャリアもスタートさせた。

近藤眼科で数多く手がけ、今野氏の名を知らしめることになったものの一つが流涙症、いわゆる「なみだ目」の治療だ。涙を排出する涙道が詰まり、なみだ目のほか、目やに、感染症の原因ともなる流涙症を、涙道内視鏡手術によって検査し、涙管チューブを通すことで改善する。

涙道に関する数多くの症例は、学会発表でも注目された。最年少で日本涙液涙道学会総会会長にも選ばれ、現在は日本涙道涙液学会理事を務める。「医師は科学者でもあります。治療の経緯を学会や講演活動で発表し、眼科医療界に還元する活動は、非常に大切にしています」と学術研究の重要性について力を込めて語る。

治療における今野氏の信念は「ながし治療」をしないことだ。患者に向き合う際は、自分自身のキャリアと存在すべてを注ぎ込む覚悟を持つ。

「たとえばある日、他の眼科で結膜炎とされた患者さんがいらっしゃいました。目が赤いという症状があり、確かに眼科はまず結膜炎を疑います。しかし改めて聞くと目やにが全く出ないという。それは考えにくいので、詳しく調べてみると、目の奥に腫瘍があり眼球を圧迫していることがわかった。これは脳外科的な要因であり、私の経験した2つの科の間に答えがあった。常に『本当にそうなのか』という、良い意味での疑いの目をもちたいと考えています」

今野公士
医学の転換期、限りない目標に向かって

今野氏は、日々先端的な医療技術が開発される眼科医療において、日本の医学のポテンシャルが発揮されているとはいえないことに、大いに疑問をもっているという。

「現在、当院で行っている流涙症治療は、涙道内視鏡の高い技術、涙管チューブという日本発の医療機器で世界をリードしています。しかし流涙症治療自体は、国内の眼科医にあまり普及していないのが実情です。そのため日本が治療においても学術研究においても世界をリードしていけるかが今後の課題だと思っています」

今野氏の現在の医学、医療についての提言は、今後、眼科、ひいては医学・医療に求められるものが大きく変化するという見通しに基づくものだ。

「前世紀までは、疾病を治す『治療医療(cure)』の時代でしたが、21世紀の医療は遺伝子治療や再生医療を含め『予防医療(care)』の時代になっていくでしょう。また、眼科においては、疾病を治療するだけではなく、手術後にいかに快適に裸眼で過ごせる時間を増やすかが問われている。いわば見え方の質『クオリティ・オブ・ヴィジョン(QOV)』の追求です。医療の可能性が大きく開けると共に、医師の責任もまた重くなっていくものと考えています」

一方で、日本では社会保障費の増大と少子高齢化が重くのしかかり、国民皆保険制度の根幹が揺らいでいる。自費診療と保険診療が共存する「混合診療」の在り方も大きな議論となっている。今野氏は、日本の医学や医療の課題を打開し、新たな時代の医療への期待に応えるため果たすべき役割を思考し、積極的に発信していく考えももっている。

限りない医学・医療の発展、また医師への新たな期待の中、日々新たな症例に当たり、技術を磨き研鑽を積む。それは、終わりのない挑戦でもある。
「高度な医療技術や知識は、日々鍛錬しないと習得、維持することはできません。その意味で、我々の仕事はアスリートと重なるものがあると思っています」

能力を最大限まで高め、一人ひとりの患者に向き合い、自分自身にとってベストの医療を提供する。そのモチベーションがあるかぎり、今野氏の目の前には次々に新たな地平が切り拓かれていくだろう。

今野公士

医療法人社団インフィニティメディカル 近藤眼科 院長
http://www.infinity-med.com/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。