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藤木睦子
FUJIKI MUTSUKO

藤木睦子

株式会社エレガントメディカル CEO

女性を美しくすることを通じて、
世界中の人々の幸せに貢献したい
国内外のラグジュアリーホテルの高級スパなどで使用され、高く評価されるメイドインジャパンのコスメティックアイテム。自らが開発した「ER COSME」と国内に4店舗を運営するサロン事業を通じて、すべての女性の美と幸せを追求する藤木睦子氏。メイドインジャパンの美を起点に世界へと拡大する、辣腕女性経営者の理念に迫った。
藤木睦子
顧客側の目線に立ち、本物だけを提供する

痩身や内臓などのインナーケアの効果も期待できるインディバなど、医学的・科学的根拠に基づいた施術が評判のメディカルエステ「エレガントリゾート」

2008年にオープンした川崎店をはじめ、現在までに銀座、川崎、大阪にも店舗を増やし、フェイシャルからボディ、ネイルやマツエク、さらには自社ブランドコスメの開発・販売を通じ、まさにトータルな美を多くの女性たちに提供している。

「もともとは施術を受ける側。まさか自分がお客様に施術をする側になるなんて思いもよりませんでしたね」
そう話すCEOの藤木睦子氏は、20代の頃から金融や不動産などの業界でトップセールスとして活躍し、その後は複数の飲食店を経営。そんな当時に通っていた化粧品販売店の閉店をきっかけに、まるで運命に導かれるように美容業界へと転身した。

「気に入っていた化粧品が買えなくなるし、お店でフェイシャルも受けられなくなる。それなら自分でやろうかと考えているうち、他にも様々な巡り合わせが重なってトータルエステをオープンすることになったんです」

オープン当初は経験のあるスタッフたちにすべての施術を任せていたが、自らも猛勉強を重ねて技術を磨き、数カ月後には多くの客からの支持を集めるトップエステティシャンに。

「お客様だけでなくスタッフに対してもカリスマ性をもつことは、経営者にとって絶対に必要なこと。そのためには自分自身がたくさん勉強をして、できる限りの専門家になる努力をしなければならない。技術だけでなく皮膚などに関する医学的な知識など、常に新しいことを勉強し続ける姿勢は今も私が大切にするものです」

そんな勤勉さと美容業には必須のセンスに加え、もともと施術を受ける側の立場にいたから藤木氏だからこそ体現できた「本物志向」が、エレガントリゾートを人気店へと押し上げた要因だ。

「短期間で効果が無くなることをお客様に言わずに高い契約を結ばせ、何度も通わせるといった手法が美容業界ではよく見られます。しかし、たとえば痩身で本当に効果が出れば、お客様は必ず他の目的でも通ってくれます。大切なのは、確かな効果を通じてお客様の信頼を得ること。そのためにも技術や使用するコスメなどの製品は、すべて本物だけにこだわっていく。当店に長く通ってくださるお客様が多いのは、そうした顧客の側に立つ姿勢を評価していただいているからだと思います」

藤木睦子
美で培ったコネクションで世界に貢献する

藤木氏が貫く「本物志向」。まさにそれを具現化した製品が、13アイテムが揃うERコスメティック・シリーズだ。藤木氏が自らの化粧品ブランドを立ち上げるきっかけもまた、偶然に近い巡り合わせによるものだった。

「ある展示会で出会ったロシア人の方に、海外で販売するメイドインジャパンの化粧品の開発を依頼されたんです。そこから成分の研究や工場に足を運んでの試作を重ね、今もブランドの主軸になっているクレンジングや洗顔フォーム、ローションやセラムといった4アイテムを完成させました」

ところが権利の関係で折り合わず、ロシア側との契約は破談に。自らが開発した製品の品質に自信を持っていた藤木氏は、迷わず自社ブランド「ER COSME(イーアールコスメ=肌をエマージェンシーレスキューするという意味)」としての販売を決断した。

「ERコスメではほぼすべての製品に、金やプラチナ、ゲルマニウムが配合されており、他にも水素、ケイ素(シリカ)などの元素を使用しています。それぞれにカラダへの効果が期待できるうえ、もともと自然界にあるものなので人体に悪いはずがない。コスメは経皮吸収するものだから、本当にいいものだけを使って。一時的な効果だけでなく、根本からの改善を目指すのがすべての製品に共通する特徴です」

藤木氏がそう紹介するERコスメは、発売当初からコンラッド東京の水月スパなどでも使われ、その品質を世界中のプロが絶賛。さらに昨年には、化粧品製造業、医薬部外品製造販売業の許可を取得。国内外で多くのラグジュアリーホテルでスパやリラクゼーション施設を直営するクレドインターナショナルとOEM契約も結び、すでに同社直営店で藤木氏が開発したコスメが使用されている。今後も積極的に国内外のODM及びOEMの企画を丸ごと受注し、世界中のエンドユーザーの喜ぶ顔がみたいと願う。

そうした自社化粧品の開発・販売や、中核となるサロン事業、セラピストを養
成するスクール事業や、訪日客を対象とするメディカルツーリズム、国内での訪問医療など、様々な事業を精力的に展開。そうしたなかでもあらゆる判断をスタッフ任せにせず、経営者である自らが決断することを藤木氏は徹底する。

「スタッフにはお客様を大切な家族のように思って欲しいし、私もお客様やスタッフを大好きな家族だと思っています。経営者として判断したことはすべて自分の責任。たとえ何か失敗したとしても、それを家族のせいにしたくはありませんからね」

新型コロナウイルスの感染が拡大する以前には、中国や香港、ロシアや中東のドバイなど、自社の化粧品の商談のため年に4、5回は海外へと出張。そうして世界各国で培われたコネクションを活かし、国連から依頼されて韓国製マスクを調達するなど、コロナ渦に苦しむ世界にも貢献した。

「たとえばドバイのように資源もなく観光業だけに頼っていた国では、市や街単位で自給自足できるようなエコシステムが求められています。そこで日本の水耕栽培の技術や熱処理装置をディストリビュートしたり、他にも、いま世界の国々がそれぞれに抱える課題を、日本の技術や製品を使って解決していく。もちろん美容に軸足を置きながら、今後はそうした大きな意味で地球環境にも貢献できる活動もしていきたいと考えています」

藤木睦子

株式会社エレガントメディカル CEO
http://ercosme.com/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。