Powered by Newsweek logo

有牛雄太
ARIUSHI YUTA

有牛雄太

株式会社COW COW JAPAN 代表取締役

独自の成功メソッドで、催事販売事業の可能性を最大化する
全国のスーパーマーケットチェーンや百貨店における催事販売や、駅ナカなどでの移動販売を主力事業とし、設立から約2年で飛躍的な成長を遂げる株式会社COW COW JAPAN。「将来は年商100億円企業を目指す」と公言する代表の有牛雄太氏に、自社や業界の現在と未来について聞いた。
有牛雄太
売るための基礎やノウハウを共有する

高校卒業後は飲食業の道に進み、25歳のときに独立を視野に入れ、勤めていた居酒屋を退社。「少ない元手で始められるフランチャイズの開業制度を利用して、オーナーとしてキムチの移動販売をスタートさせたのが催事販売事業に関わるきっかけでした」と、有牛氏は当時を振り返る。

飲食業で培った接客や販売のノウハウ、持ち前の探究心でどんどん売上を伸ばすうち、有牛氏が気づいたのが業界に根づく古い慣習だった。
「これまでの催事販売は1店舗1オーナーという考え方がベースで、そのオーナーの方が昔ながらの雰囲気で商材を販売されているケースがほとんどでした。しかし、それだと売上にも限界がありますし、オーナー自身も高齢化するので持続可能なビジネスになりません」

そこで有牛氏は、自らのノウハウで教育した若いアルバイトを積極的に起用し、複数の店舗を展開。そしてビジネスが軌道に乗った2018年には、さらなる事業の拡大を目指して株式会社COW COW JAPANを設立した。
同社が主力とする催事販売事業では、自社の店舗運営に加え、フランチャイジーと個人オーナーのマッチング事業などを展開。その双方で有牛氏が重視するのが、“基礎”についての教育だ。

「私自身、色々なフランチャイジーや個人販売をされている方を見てきましたが、そのなかにはそもそもの接客の仕方や売り場の作り方など、基礎的な部分が欠けている人が驚くほど多くおられました。ある意味、簡単に独立できる催事販売業の世界では、基礎を教えてもらえる場がほとんどありません。そこで当社では、実際の現場に立つ前に約2カ月の研修を受けてもらい、販売や仕入れの基本や売り場の作り方など、催事販売のノウハウを徹底的に学んでもらっています」
有牛氏が基礎教育にこだわる理由は、基礎がなければ売上が上がらないのはもちろん、売上が落ちたときの改善点が見つけられないからだ。

「多くのビジネスもそうですが特に催事販売業では常に改善することが大切で、幟の位置やお客様からの商品の見え方を少し変えるだけで売上が大きく変わります。とはいえ、そうした軌道修正ができるのも基礎を理解できているからこそ。特に売上が落ち込んだときにはまず原点に立ち返ることが重要で、そのときに立ち返る原点こそ我々の言う基礎なのです」

有牛雄太
催事販売を軸に100億円企業を目指す

自社の社員の幸せはもちろん、催事販売業で一人でも多くのオーナーに成功を掴んでもらうため、自らが確立した独自の販売マニュアルをパッケージ化。さらには定期的に販売のプロを呼んでセミナーを開くなど、知識やノウハウのブラッシュアップも積極的に実施する。

そんな有牛氏が目指すのは、催事販売業界のイメージアップ。さらには自社ブランドの確立と、さらなる店舗の出店だ。
「例えば百貨店や駅ナカで行われている催事があっても、どんな企業がそれを行っているのかなど誰も気にしていないと思います。あるいは、催事販売業といっても『具体的にはどんな仕事なの?』という人がほとんどかもしれません。しかし、私自身は催事販売業に可能性しか感じていませんし、店舗を運営するオーナーがより多くの収益を上げることはもちろん、よりやりがいを感じられる仕組みなどをまだまだ整備していけると考えています。結果、若い人たちがどんどん参入してくれるような業界になれば嬉しいですし、当社としても自社10ブランドの確立と100店舗の出店を、5年以内に達成したいと考えています」

また、最近はそうした催事販売事業に加え、賃貸物件の退出後の原状回復を専門に行うハウスクリーニング事業にも進出。「もともとは知り合いから、仕事がなくて困っている外国人の方を雇用してもらないかと相談されたんです。とはいえ、言葉の問題などもあり催事販売では難しいので、新たな事業としてハウスクリーニング事業を立ち上げてそこで働いてもらおうと。そうした縁から生まれた事業ですが、おかげさまで現在のところ順調に伸びており、こちらも5年以内には全国主要都市への進出を達成したいと考えています」

ハウスクリーニング事業も催事販売業と同様に、現場に出るまでに1カ月の研修期間を設けるなど基礎教育を重視。これらの新規事業を含め、「将来的には年商100億円企業をつくりあげたい」と有牛氏は力強く語る。

若き経営者が見出した、催事販売事業の可能性。そこからさらに大きく拡がっていく、COW COW JAPANの未来に注目したい。

有牛雄太

株式会社COW COW JAPAN 代表取締役
https://cowcow-japan.net/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。