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河野光輝
KONO MITSUTERU

河野光輝

株式会社Shine Artist Investment 代表取締役社長

新時代に求められる金融ビジネスを生み出す。
ITおよびAI技術の発展により多くの産業が過渡期を迎えている昨今、金融業界もまた、今後の方向性を見出すべく変革を迫られている。そのなかで株式会社Shine Artist Investmentは、企業買収や投資ファンド事業を中心とした多種多様な金融ビジネスに、本拠を置く沖縄から新風を吹き込もうとしている。斬新な発想と緻密に計算し尽くされた挑戦の背景に迫る。
河野光輝
発想の転換で生まれた新しいファクタリング事業

企業買収、株式・債券などの投資ファンド組成および運営、住宅ローン、商業施設の開発、そして経営コンサルティングなど、株式会社Shine Artist Investmentの手がける事業は幅広い。
「世界的なカネ余り現象が不動産など一部の産業への過度な資産集中を生み、本当に必要とされるべき場所にお金が回っていないのではないかと感じています。独創的で面白いアイディアをもった若い人材や企業は多いのですが、そのほとんどが資金調達に苦しみ、チャレンジの一歩を踏み出せずにいます。業界にとっては有望であるものの、規模が小さかったり実績が少なかったりすると、大手企業や銀行は融資しづらいのです。そうした事業に対し、小回りのきく我々が資金調達の一端を担い、軌道に乗せるためのサポートをすることは、社会に大きく貢献できる、とても意義のあることだと思っています」
そう語るのは、同社代表取締役社長の河野光輝氏だ。

新規事業の立ち上げに挑む若い人材や企業をビジネスパートナーとしてサポートするなかで、今最も力を注いでいるのが、新しい視点を組み入れた「ファクタリング事業」だという。
「ファクタリングとは、個人や企業が保有する売掛債権を買い取ることで、債務者から入金される予定の資金を先行して提供するビジネスです。例えば建設業などの場合、下請会社は元請会社から資金が入金される前に、日雇い労働者の賃金や資材などの対価を支払わなければならないケースがあります。先に資金を確保できるファクタリングに対するニーズは高く、現在、多くの会社がこのニーズをビジネスチャンスにしようとしています」

すでに競合がひしめく事業に敢えて挑もうとする理由は、同社独自のサービススキームに自信があるからに他ならない。
「通常、ファクタリングは債権者(下請会社)とファクタリング会社の2社間で取引が行われ、債務者(元請会社)に債権譲渡を周知されることはありません。しかし我々は、債務者である元請側と取引をすることで、債権者である下請会社に支払い期日よりも前に対価が得られるようにしました。つまり、アプローチする取引先を下請会社ではなく元請会社に転換したのです。債務者からすればそもそも契約した支払期日よりも早く対価を支払う義務はもちろんありません。そこで我々があいだに入って下請会社の実情や悩みを説明し、これが解消されれば元請側が遂行したいプロジェクトを円滑に進めることができるというメリットがあることを根気強く伝えていきました。そうして何社か取引を進めていくうちに、元請側にも十分なニーズがあることがわかったのです。我々としても、より会社規模の大きい元請側と取引をすることで、資金回収の安全性も保たれますし、バランスが非常に良い。今は支払期間が1カ月程度の案件のみを取り扱っていますが、今後は3カ月などより長期の支払期間の案件にも対応できるようにサービスを広げることで、サポートできる業界を増やしたいと考えています」
プログラマーやSEなど専門知識をもった人が個人事業主として仕事を請け負うケースが増えるなかで、ますます需要は高まる見込みだという。

河野光輝
熟練と斬新が生み出すオンリーワン事業の確立を目指す

取引先を下請会社から元請会社に変えるという斬新な発想の転換は、アイデアにあふれる溢れる若手人材とタッグを組むことから生まれたものだ。
「当社が今回、ファクタリング事業をはじめたきっかけは、銀行からある若手事業家を紹介されたことでした。銀行には実績の乏しい事業をサポートできる仕組みがなかったのです。一方、当社には、金融業界に長きにわたり身を置き、バブルの崩壊やリーマンショックなどの苦難を経験したスタッフが多数在籍しており、仕事を通じて蓄積してきた知見や知恵には自信があった。我々がファンドスキームを提供すれば、銀行に代わって若者たちのチャレンジをサポートできると思いました」
若者ならではのセンスや感覚には、目を見張るものが多いという。若者の斬新なアイディアと業界に精通した同社スタッフの力を掛け合わせることで、他社には真似のできない新しいサービスを生み出すことができる。その思いから同社では積極的に若手人材のサポートを進めている。同社の熟練された金融のノウハウと、若者の新しいアイディアを掛け合わせることで、オンリーワンの事業形態の確立を目指す。

リスクがつきもののファンドビジネスにおいて、そのルール作りもベテランならではの細やかさで徹底されている。
「ファクタリング事業では100%資金を回収できるということはあり得ません。突発的に取引先が破綻してしまうこともゼロではない。どういったお客様であれば安全な取引を行えるか、一部回収できないことを見越して、金利は何%にするのが妥当なのかといった基準を定めるところで我々の力が試されています。思いつきで新しいサービスを生み出すことに走るのは非常に危険です。考えられるリスクを全て洗い出し、いかにヘッジするか、もしくはどこまでミニマム化できるのかを事前に決めておくことを徹底しています。一緒に取り組むビジネスパートナーからすれば、その細かさに驚かれることもありますが、1%でもリスクがあれば事前に対処する。これが新しいサービスを成功に導く鍵だと考えています」

人との交流を重んじ、フットワーク軽く人脈を作りながら、常に新しいサービスに繋がる種を探し続けることを大切にしている河野氏。投資のプロとして同氏が思い描く次のビジョンのキーワードは「社会貢献」だ。
「会社に永続性をもたせるためには、社会の役に立っているという位置付けが必要。単発的に大きな収益をあげるのではなく、継続的に社会貢献をしていることに価値があります。では、我々の会社の役割とは何か。お金の流れはどの業界にもあります。そこには大小さまざまな事業が散らばっており、大手企業や銀行がサポートできる範囲ではないプロジェクトもたくさんあります。実績もないうえに、将来成功する保証もないかもしれませんが、可能性を感じられるプロジェクトの突破口を開いてあげること、そしてそのプロジェクトに並走し、事業を大きくしていくためのサポート役を担うことこそが、我々の社会での立ち位置だと感じています」

これからの時代を切り開く若者の輝きを見出し、彼らが生み出す事業を成功に導く。同社が支える一つひとつの成功が積み重なることで、さらに大きな力が生まれ、新しい時代の流れを生み出していくことだろう。

河野光輝

株式会社Shine Artist Investment 代表取締役社長
https://www.shine-artist.com/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。