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篠田和義
SHINODA KAZUYOSHI

篠田和義

日本ネクサス株式会社 代表取締役

労働者不足などの社会課題の解決を、ITの力でサポートする。
2022年には自社開発したオンライン日本語学習サービス「TRAIN」をリリース。主力事業となるシステムエンジニアリングサービスをベースとしながら、日本が抱える社会課題の解決を大目標に、新領域へのチャレンジを行う日本ネクサス株式会社。代表の篠田和義氏に、新たな挑戦の裏側にある想いなどを聞いた。
篠田和義
画像はイメージです。
確かな技術を生かしたサービス開発

顧客企業のシステムの開発や保守・運用を行うシステムエンジニアリングサービスから、各種システムやソフトウェアの受託開発、さらにはITコンサルティングや、外国人材に向けた日本での就労をサポートするシステムの自社開発まで、幅広い事業を展開する日本ネクサス株式会社。大手ソフトウェア会社から独立した篠田氏が、同社を設立したのは2014年のことだ。
 
「もともと私もエンジニアとしてプロジェクトをマネジメントしていましたし、独立の際についてきてくれたメンバーも、プロジェクトマネージャーとして豊富な経験をもっていました。本来、大きなプロジェクトをマネジメントする経験は中小のソフトウェア会社ではなかなか経験できませんが、我々がそうした経験やスキルをもっていたことが、特に設立当初は大きな強みになりました」
 
顧客企業に向けて提供する高品質なシステムエンジニアリングサービスで順調に売上を伸ばし、約3年前からは受発注や販売管理といったシステムの受託開発に注力。新たな事業領域も順調に成長し、現在は受託開発が売上の2割を占めるまでになっているという。
 「そうして挑戦を重ねていく中で、日本全国に何万社とあるソフトウェア会社と、どう差別化を図っていくかという課題を感じるようになりました。そこで完全な自社製品を開発したいと思うようになったのです」
 そう話す篠田氏が目を付けたのが、少子高齢化に悩む日本の働き手不足を支える外国人労働者の存在だった。
 
「独立する際に人脈を広げたくて色々な方とお会いしたのですが、そのなかに国際人財開発機構の理事長がいらっしゃったんです。その方のお話を聞いて、労働力の減少が著しい日本が経済を維持していくためには、やはり外国人労働者の力が重要だと思いました。とはいえ、私自身が人材派遣などをできるわけでもなく、ITの側面から何かできないだろうかと考えて、いくつかのサービスを開発したのです」

そのうちの一つが、豊富なビデオ教材などで日本語が学べるオンデマンド型の日本語学習サービス「TRAIN」だ。

「技能実習という制度は、外国人労働者の方が日本で技術を学び、将来的にはその技術を持ち帰って自国で活躍できる人材になってもらうという制度です。実際に多くの技能実習生は一生懸命に日本で働こうと来日するのですが、日本に来ても言葉の問題で孤立してしまい、同郷の人たちのコミュニティに依存した結果、犯罪に巻き込まれてしまうことも少なくありません。また、そのまま職場に来なくなってしまうといったケースも多く見られます。ですから、まずは言葉の問題で彼らを孤立させないために、日本に来る前から簡単に日本語が学べるeラーニングサービスがあれば良いのではないかと考えたのです」
 
篠田氏がそう開発の背景を話す「TRAIN」は、フィリピンにおけるIT教育のパイオニアとして知られるAMAコンピュータ大学での導入がすでに決定。加えて、技能実習で日本に来る際の煩雑な申請をシステム化したサービスなどもリリースし、来日する外国人労働者と彼らを採用する日本企業の双方を、ITの力で支援する仕組みづくりを目指している。

篠田和義
ITで社会や顧客の課題を解決する

篠田氏の名刺には、「人の繋がりが感動を連鎖させる」という言葉が書かれている。「プロジェクトを成功させるうえでも、会社を成長させるうえでも、やはり大切なのは人と人の繋がりだと思っています」

創業間もなく二人の息子が社員として入社。昨年は5名、今年も6名が入社するなど、着々と増えている社員たちについて、「全員を息子と同じように家族だと考えています」と篠田氏は話す。

「大企業などのシステム開発や保守運用に関わるエンジニアリングサービスから、受託開発や自社開発まで、様々な仕事を自社でもつことは、人材育成面でも大きなメリットになっています。エンジニアを自社で育てるというサイクルもようやく確立できたので、今後は当社としてもより多くの人材を採用していきたいとも考えています」
 
すでに大阪本社に加えて、名古屋、東京にも拠点をもつが、今後は海外へのオフショア進出など新たな挑戦も視野に入れる。さらにはよりグローバル化が加速する今後の社会を見据え、若者視点を商品開発に取り入れるため、産学連携の取り組みも進めている。
 
「将来的には現在の語学教育から一歩踏み込んで、日本の若者と海外の若者が互いの文化を映像で紹介し合ったり、直接コミュニケーションを取れたりするようなツールやサービスを開発したいと考えています。日本人も外国人も同じ人間ですからね。大きな話ですが、お互いの理解を含めることで、世界から争いを無くすこともできるかもしれない。日本の人口減少や労働者不足の問題はもちろん、世界が抱える様々な課題をITの力で解決し、今後も社会やお客様の発展に貢献していければと考えています」

“家族”と呼ぶ仲間たちとともに。篠田氏の挑戦はまだまだ始まったばかりだ。

篠田和義

日本ネクサス株式会社 代表取締役
https://nexus-jp.co.jp/
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。